フッ素塗料の価格は高い?費用相場やメリット・デメリットも解説
フッ素塗料は、蛍石(ほたるいし)から作られたフッ素樹脂を原料に使用した塗料です。 フッ素塗料を使用した塗装には、どのくらいの価格がかかるのか気になるという方は多いのではないでしょうか。 本記事では外壁塗装・屋根塗装にフッ素塗料を使用した際の費用相場や、代表的な商品の価格などをご紹介します。 記事の最後には、フッ素塗料を使用した外壁塗装・屋根塗装の施工事例もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。 フッ素塗料を使用した外壁塗装・屋根塗装の費用相場 フッ素塗料の中でも、メーカーや使用しているフッ素樹脂によって価格は異なります。 ここでは外壁や屋根塗装に用いられる代表的な商品の価格や費用相場を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 フッ素塗料の価格は1平方メートルあたり約3,000〜5,000円が相場 フッ素塗料の費用相場は、約3,000〜5,000円/平方メートルです。 外壁や屋根塗装でよく用いられる、シリコン塗料の約1,800〜3,500円/平方メートルと比較すると高価といえます。 フッ素塗料は、原料となるフッ素樹脂の種類によっても耐久性や価格が異なるのが特徴です。 フッ素塗料に使用されるフッ素樹脂には「4フッ化フッ素」と「3フッ化フッ素」の2種類のグレードがあります。 4フッ化フッ素を使用したフッ素塗料の方が高耐久ですが、費用は高くなる傾向にあります。 【メーカー別】代表的なフッ素塗料の価格 外壁や屋根に使用される、代表的なフッ素塗料は以下のとおりです。 ・クリーンマイルドフッソ(エスケー化研)・ファインDFセラミック(日本ペイント)・ウルトラフッ素(プレマテックス)・リファインMF(アステックペイント)・セラMフッソ(関西ペイント) 上記でご紹介したフッ素塗料の設計価格(材工価格)は以下になります。 ・クリーンマイルドフッソ:3,500円/平方メートル・ファインDFセラミック:4,580~8,130円/平方メートル・ウルトラフッ素:2,850円/平方メートル・リファインMF:要お問い合わせ・セラMフッソ:3,970円/平方メートル(※上塗り塗料として使用した場合) 設計価格とは、塗料費に人件費や諸経費をあわせた価格を指します。 設計価格は建物の広さや塗装回数などによって異なる可能性があるため、詳細は業者に確認してください。 外壁塗装・屋根塗装の費用相場 外壁塗装・屋根塗装には塗料代以外にも、足場の設置代や下地処理などさまざまな費用がかかります。 外壁塗装・屋根塗装トータルでかかる費用相場は以下のとおりです。 ・外壁塗装+屋根塗装:110〜160万円・外壁のみの塗装:70〜110万円・屋根のみの塗装:60〜80万円※30坪ほどの住宅を想定 上記以外にシーリング費用や付帯塗装、消費税、諸経費が必要です。 費用相場は立地や使用するフッ素塗料によっても異なるため、あくまで目安になります。 フッ素塗料をはじめとする塗装の価格を抑える方法 外壁・屋根塗装は大きな出費になりますが、工夫により価格を抑えられる可能性があります。 価格をなるべく抑えたい方は、以下の方法を検討してみてください。 ・自治体の補助金や助成金を活用する・塗料のグレードを下げる・参考:屋根と外壁を同時に塗装する 上記3つの方法を解説しますので、参考になれば幸いです。 自治体の補助金・助成金を活用する 自治体によっては、外壁や屋根の塗装に活用できる補助金・助成金制度を設けている場合があります。 補助金・助成金制度は工事内容や使用する塗料、施工する業者など、制度によって対象や条件などが異なります。 着工前の申請を必要とする制度がほとんどなため、契約前に自治体のホームページなどでチェックしましょう。 塗料のグレードを下げる フッ素より安価な塗料を活用すれば、塗装にかかる費用を抑えられます。 ただし安価な塗料は機能性も下がる場合が多く、頻繁な塗り直しが必要になります。 ライフサイクルや予算、希望する仕上がりなどを考慮し、業者と相談して決めるのをおすすめします。 参考:屋根と外壁を同時に塗装する 外壁と屋根を同時に塗装すれば、足場代が1回で済むためトータルのメンテナンス費用を抑えられます。 塗装しない側の色との相性を考慮せずに済むため、色選びの自由度が高くなるのもメリットです。 ただし1回あたりの出費額は多くなるため、無理はせず参考程度にお考えください。 フッ素塗料のメリット フッ素塗料は耐久性や機能性の高さなど、さまざまな魅力があります。 具体的に、外壁や屋根の塗装に使用する主なメリットを3つご紹介します。 耐候性・耐熱性に優れている フッ素塗料は、紫外線や雨風など自然環境への耐久性が非常に高い塗料です。 耐熱性も高く、屋根や直射日光が当たる箇所でも長持ちしやすいのも特徴です。 たとえば外壁塗装の耐用年数はシリコン塗料の場合7〜15年である一方で、フッ素塗料は12〜20年と長持ちします。 屋根塗装に使用した場合の耐用年数は、シリコン塗料は4〜9年、フッ素塗料は6〜18年です。 塗り替えなどメンテナンスにかかるコストを抑えられるのが、フッ素塗料のメリットです。 汚れやカビ、藻の発生を抑えられる フッ素塗料の塗装表面はなめらかで、低汚染性(汚れを弾く性質)の高さも特徴です。 親水性(水のなじみやすさ)も高く、付着した汚れを雨水で洗い流す「セルフクリーニング効果」も期待できます。 防藻・防カビ性にもすぐれており、高温多湿な日本の気候に向いている塗料です。 ツヤのある美しい仕上がりになる フッ素塗料は耐摩耗性にも優れているため、美しいツヤが長持ちします。 カラーバリエーションが豊富で、好みの色を見つけやすいのもメリットです。 鮮やかで光沢感のある仕上がりを希望する方におすすめします。 フッ素塗料のデメリットや注意点 フッ素塗料には価格面以外にもデメリットがいくつか存在します。 塗装してから後悔するのを避けるためにも、ぜひチェックしてください。 価格が高い フッ素塗料は高性能なぶん高価であり、塗装費用が高くなりやすい傾向にあります。 たとえば、数年で引っ越しや建て替えの予定がある場合には不向きです。 また、頻繁に塗装して住宅のイメージを変えたい場合も、リーズナブルな塗料の方が向いています。 塗膜が硬くひび割れやすい場合がある フッ素塗料の塗膜は地震や揺れなどによって外壁にひび割れが発生した際、一緒にひび割れてしまう場合があります。 ほかの塗料に比べて塗膜が硬く、建物の動きに追従できないためです。 最近は、弾性のあるフッ素塗料や専用の下塗り材も販売されています。 一概にひび割れやすいとは限らないため、不安に思われる方は業者に相談しましょう。 重ね塗りや塗り直しに注意が必要 フッ素塗料は低汚染性の高さゆえに、次に塗る塗料も弾いてしまうデメリットがあります。 今後塗り直しや補修をする際には、適切な材料の選択や施工が求められます。 塗装する際は、フッ素塗料の扱いに慣れている業者を選ぶのがおすすめです。 フッ素塗料をおすすめする人 以下の条件に当てはまる方には、フッ素塗料をおすすめします。 ・現在の住宅に長く住み続ける予定の方・なるべくメンテナンスの手間を抑えたい方・光沢のある仕上がりにしたい方・海の近くや交通量が多い環境にお住まいの方 など フッ素塗料は今後同じ住宅に住み続ける予定があり、メンテナンス頻度やトータルの出費を抑えたい方に向いています。 ユーペイントがフッ素塗料で塗装した事例 ここでは、ユーペイントがフッ素塗料で塗装した事例をご紹介します。 塗料名やかかった費用もご紹介しますので、あわせて参考にしてください。 福岡県糸島市 H様邸 【BEFORE】 【AFTER】 ウルトラフッ素を使用した外壁・屋根塗装をご依頼いただいた事例です。 屋根にはエコグレー、外壁にはPX-707を使用し、かかった費用は140万円でした。 ウルトラフッ素はあらゆる場所に施工可能な塗料で、なめらかで美しい仕上がりが魅力です。 福岡市南区 I様邸 【BEFORE】 【AFTER】 美観保持機能にすぐれるリファインMFを使用した屋根塗装をご依頼いただいた事例です。 下塗りは劣化状況や素材に適した塗料を選択し、丁寧に施工しています。 同時に低汚染塗料で汚れが付きにくいリファインSi(シリコン塗料)で外壁塗装も行い、かかった費用は90万円でした。 フッ素塗料の価格と特徴を知ったうえで選ぶのがポイント フッ素塗料は機能性の高さや美しい仕上がりが長持ちするといった魅力があり、外壁や屋根塗装で広く用いられています。 費用相場は約3,000〜5,000円/平方メートルであり、ほかの塗料と比較すると高価な塗料です。 塗装の価格を抑えるには、補助金・助成金制度の活用や使用する塗料の見直し、同時塗装などの方法があります。 また、フッ素塗料の機能性を発揮し美しく仕上げるには、業者の知識や技術力が必要です。 塗装工事を依頼する際は、フッ素塗料の施工実績が豊富な業者を選ぶのがおすすめです。
2025.11.01(Sat)
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