20坪の屋根塗装の相場と工程別の単価を紹介!安くするコツも解説
2025.11.07 (Fri) 更新
20坪の住宅で屋根塗装を検討している方の中には「業者に依頼する前に相場を知っておきたい」「業者に見積もりをもらったけれど高い気がする」と考える方も多いのではないでしょうか。
安心・納得して業者に依頼するには、あらかじめ20坪の住宅を屋根塗装する際の相場を把握しておくのがポイントです。
そこで本記事では20坪の住宅に焦点を当てて、屋根塗装の費用相場をわかりやすく解説します。
屋根塗装にかかるトータル費用の相場・塗装工程ごとの単価の目安・具体的な計算方法にくわえ、費用を安くするコツも紹介するためぜひ参考にしてください。
目次
20坪の屋根塗装工事の相場は40~75万円
延べ床面積が20坪の住宅の屋根塗装工事にかかるトータル費用は、約40~75万円が相場です。
屋根塗装工事には、塗料代や工事代のほかにも足場代などもかかります。
費用の内訳は以下のとおりです。
【屋根塗装の費用内訳】
・足場代2割
・塗料代2~3割
・工事代3割
・その他(利益などの諸経費)2~3割
工事代には養生・高圧洗浄・下地処理などが含まれています。
すでに業者から見積もりをもらっている場合は、トータル費用だけでなく内訳まで確認することでより詳細に金額の妥当性を判断することが可能です。
20坪の屋根と外壁を塗装する際の相場は60~125万円
延べ床面積が20坪の住宅の屋根と合わせて、外壁も塗装する場合の合計金額は約60~125万円が相場です。
外壁塗装も屋根と同様に足場仮設が必要なため、同時に塗装することで足場代を1回分節約できます。
また屋根塗装が必要になっている場合、外壁も屋根と同じように劣化が進んでいる可能性が高いです。
近いうちに外壁塗装をするのであれば、同時に塗装することも検討しましょう。
屋根塗装の工程別の単価相場
屋根塗装は以下の工程で進められます。
・足場の設置
・養生
・高圧洗浄
・下地補修
・塗装
工程別の単価を紹介します。
足場の設置
足場の設置の相場は、700~1,200円/平方メートルです。
屋根塗装する際、はじめに足場を設置します。
足場は作業員の安全性を確保するために不可欠です。
安定した足場がある作業しやすい環境で塗装してもらえると、作業効率が上がり品質も向上します。
養生
養生の費用相場は200~300円/平方メートルです。
塗料を付けたくない場所をビニールやテープなどで覆う作業を「養生」といいます。
養生により、塗装部分とそれ以外をきれいに塗り分けることも可能です。
高圧洗浄
高圧洗浄(水を使う場合)は、100~300円/平方メートルが相場です。
高圧洗浄に使う水道代が別途でかかります。
高圧洗浄は、高圧の水を塗装部分にかけて汚れを落とす作業です。
水ではなく専用の薬剤を用いるケースもあります。
薬剤を使う場合は単価が高くなるため、事前に業者に確認しておきましょう。
下地補修
下地補修にかかる費用は、300~2,500円/平方メートルです。
下地補修では、塗装する屋根のキズやひび割れを補修します。
屋根の状態によって、補修内容や範囲が変わるため金額の差が大きいです。
塗装前に下地補修して塗装面を整えることで、塗料が密着しやすくなります。
塗装
屋根塗装に使用する塗料にはさまざまな種類があります。
塗料の種類別の単価は以下のとおりです。
・シリコン塗料:約1,800〜3,500円/平方メートル
・フッ素塗料:約3,000〜5,000円/平方メートル
・無機塗料:約3,800〜5,500円/平方メートル
塗料の種類によってさまざまな特徴がありますが、大きな違いは耐用年数です。
耐用年数が長い塗料ほど、以下のように単価が高くなっています。
・シリコン塗料:4〜9年
・フッ素塗料:6〜18年
・無機塗料:12〜18年
塗料は屋根の材質や環境によって向き不向きがあるため、業者と相談しながら決定しましょう。
屋根塗装費用の計算で必要な面積の求め方
同じ20坪の住宅でも屋根の大きさは異なります。
より実態に近い屋根塗装の費用を把握するためにも、以下2つの面積の計算方法をおさえておきましょう。
・屋根の面積
・足場仮設に必要な面積
順に紹介します。
屋根の面積
塗装や高圧洗浄にかかる費用は「屋根面積×単価」で算出可能です。
屋根の面積の調べ方はいくつかありますが、ここでは床面積から計算する簡易的なものを紹介します。
屋根面積を求める計算式は以下のとおりです。
屋根面積=1階の床面積×1.1または1.2(※)
(※)屋根の勾配が周りの家と比べて緩やかな場合は「1.1」、急であれば「1.2」で計算してください。
算出した屋根面積に塗料や高圧洗浄の単価を乗じると、それぞれの相場がわかります。
足場仮設に必要な面積
足場は家を取り囲むように設置されるため、屋根よりも大きい面積が必要です。
足場仮設に必要な面積(以下、足場面積という)は以下の式で計算できます。
足場面積=外壁面積(平米)(※)×1.3
(※)外壁面積(平米)=延べ床面積(坪)×3.3(1坪を平米換算)×1.2(外壁面積の算出時の係数)
以上から20坪の住宅の外壁面積は79.2平米(20×3.3×1.2)となり、足場面積は約103平米(79.2×1.3)と計算できます。
そのほか下地補修や養生は必要に応じて施工面積が異なるため、見積もり前の現地調査でおおよその面積が見積もられるのが一般的です。
20坪の屋根塗装が相場より高くなるケース
屋根塗装費用が相場より高い場合は、以下のケースが考えられます。
・屋根の面積が大きい
・屋根の勾配が大きい
・劣化が進んでいる
20坪の住宅でも屋根の面積が大きいと、塗料などの材料費が増えます。
養生や下地補修の範囲も広くなる可能性が高いため、少しの面積の違いでも工程ごとに少しずつ金額が上がりトータル費用に影響してくるのです。
また勾配が大きい屋根は面積が広くなりやすいうえ、塗装の難易度も上がり追加費用が発生することがあります。
ひび割れや剥がれなど劣化が激しい屋根も要注意です。
下地補修にかかる費用が高くなり、相場内で収まらないケースがあります。
20坪の屋根塗装の費用を相場より抑えるコツ
20坪の屋根塗装の費用を相場より抑えるコツを4つ紹介します。
・塗料の種類を見直す
・補助金や助成金で賄う
・閑散期に塗装する
・地元密着型の業者に依頼する
以下で詳しく見ていきましょう。
塗料の種類を見直す
単価の低い塗料を使うと塗装費用を抑えられます。
ただし単価の低い塗料は耐用年数が短いため、短期間で塗り直さなければいけません。
今回の塗装工事の費用を抑えることを目的とする場合は、単価の低い塗料を使うのが効果的です。
しかし長期的に考えると少し高くても塗装回数を減らせる、耐用年数が長い塗料を使ったほうがお得になることもあります。
悩んだときは塗料の種類と塗り替えサイクルについて、業者に相談しましょう。
補助金や助成金で賄う
屋根塗装に使える補助金や助成金制度を設けている自治体もあります。
使用する塗料などさまざまな条件がありますが、うまくいくと大幅なコスト削減が可能です。
補助金や助成金は塗装工事が始まってからでは申請できないケースが多いため、事前に自治体の窓口やホームページで確認しておきましょう。
閑散期に塗装する
夏と冬は、塗装を依頼する方が少ない季節です。
塗装業者は集客するために、お得に塗装できるキャンペーンを実施していることがあります。
塗装内容を変えなくても時期を夏または冬にするだけで通常よりも安く塗装できる可能性があるため、閑散期まで待つのもひとつの手です。
ただし気になる劣化がある場合は、塗装を先延ばしにすることで下地補修の費用がかさむケースもあるため早めに業者に相談してください。
地元密着型の業者に依頼する
地元密着型の業者は、全国展開している大手業者よりも屋根塗装費用を抑えやすいです。
大手業者は下請けに作業を依頼しているケースが多々あります。
下請け業者がいる場合、中間マージンが上乗せされて高額になりやすいです。
また大手になるほど広告宣伝費や出張費など、塗装作業以外の経費も増えます。
相場より安く屋根塗装したい方は、広告宣伝費・出張料・中間マージンなどを抑えられる可能性が高い地元密着型の業者がおすすめです。
相場を把握して納得の金額で20坪の屋根塗装をしよう
20坪の住宅の屋根塗装費用は、約40〜75万円が相場です。
費用の内訳は、足場代・塗料代・工事代・諸経費がそれぞれ2〜3割ずつを占めています。
屋根と外壁を同時に施工すると足場代1回分を削減できるため、お得に塗装したい方は外壁塗装も検討しましょう。
屋根塗装費用を相場より抑えるためには、塗料の種類の見直し・補助金や助成金の活用・閑散期の依頼・地元密着型の業者への依頼が有効です。
相場と内訳を理解して見積もりの妥当性を見極め、納得の価格で屋根塗装工事を依頼しましょう。






















