外壁塗装を20年してないとどうなる?放置リスクや費用を解説
2025.11.03 (Mon) 更新
「外壁塗装を20年してないけど、うちはまだ大丈夫かな……」
そう感じている方もいらっしゃるかもしれません。
見た目に大きな問題がなくても、外壁の内側では防水性能の低下や劣化が静かに進んでいることがあります。
そこでこの記事では、外壁塗装を20年してない場合に起こるリスクや劣化のサインから、修理に関する費用のことまでわかりやすく解説します。
今のお住まいを長持ちさせるために、ぜひ参考にしてください。
目次
- 外壁塗装を20年してないのは大丈夫?放置で起こるトラブルとは
- 外壁塗装の目安は10年周期
- 20年放置すると外壁の防水性能が低下する
- 20年放置すると美観が損なわれる
- 外壁塗装を20年してない場合に考えられる5つのリスク
- 建物の耐久性が低下する
- 雨漏り・内部腐食のリスクが高まる
- 断熱・遮熱性能が低下し光熱費が上がる
- カビ・コケ・シロアリなどが発生する
- 修繕費が高額化し資産価値も下がる
- 外壁塗装をしてないと現れる劣化のサイン
- 外壁塗装をする際の費用相場
- 外壁塗装を20年してない場合に費用を抑えるためのポイント
- まずは専門業者の外壁診断を受ける
- 助成金・補助金・リフォームローンの活用
- 地元密着の自社施工業者を選ぶ
- 外壁塗装を20年してない人は今すぐ業者に外壁診断を依頼しよう
外壁塗装を20年してないのは大丈夫?放置で起こるトラブルとは
外壁塗装を長期間行わないでいると、見えにくい部分から徐々に劣化が進みます。
まずは塗装の役割と、放置で何が起きるのかを整理していきましょう。
外壁塗装の目安は10年周期
外壁塗装の一般的な目安は、新築または前回の塗り替えからおよそ10年前後です。
外壁は常に風雨や紫外線などにさらされており、塗膜が劣化すると防水機能が少しずつ低下していきます。
定期的な点検と小さな補修の積み重ねが、建物の寿命を延ばすうえで欠かせません。
「10年」をひとつの目安としつつ、環境に合わせて早めの点検を行うことが安心です。
20年放置すると外壁の防水性能が低下する
外壁における塗膜の役割は、建物を雨や湿気から守る防水のバリア機能です。
20年ものあいだ塗り替えを行わないまま放置すると、この塗膜が劣化し防水機能が失われていきます。
すると、雨水が外壁の細かなひび割れやつなぎ目(目地)から浸み込み、下地や柱など壁内の構造部分にまで入り込むようになります。
一度内部に湿気が溜まると、乾きにくく腐食や雨漏りを引き起こす原因にもなりかねません。
こうした劣化は外からでは見えにくいため、「見た目はまだ大丈夫」と感じていても注意が必要です。
20年放置すると美観が損なわれる
外壁を20年間塗り替えずに放置すると、紫外線や雨風の影響で色あせが進み、家全体がくすんだ印象になります。
雨だれや黒ずみも落ちにくくなり、清掃では元の状態に戻せません。
ひび割れや表面のムラも目立ってくるため、建物全体が古く見えてしまいます。
外壁塗装を20年してない場合に考えられる5つのリスク
外壁塗装を長く放置すると、外壁だけでなく建物の構造や快適性にも影響します。
見た目の劣化にとどまらず、家の寿命や維持費にも関わる深刻なトラブルへ発展する可能性もあるので注意が必要です。
外壁塗装を20年以上放置した場合に起こりうる、代表的な5つのリスクを確認していきましょう。
建物の耐久性が低下する
外壁の防水層が切れると、雨水が下地や柱にまで浸透し、見えない部分で劣化が進行します。
小さなひび割れでも放置すれば内部まで傷みが広がり、構造そのものの強度を損なう恐れがあります。
結果として、通常より早い段階で大規模な修繕が必要になるケースも少なくありません。
雨漏り・内部腐食のリスクが高まる
外壁の目地やわずかな隙間から雨水が入り込むと、壁の内側に水が溜まりやすくなります。
内部の木材や断熱材が湿気を含むことで、腐食やカビの発生につながることもあります。
そのまま気づかずに放置すると、被害が天井や床下へ広がる恐れもあるため注意が必要です。
被害が広がれば、その分修理の際には費用がかさんでしまいます。
断熱・遮熱性能が低下し光熱費が上がる
外壁の防水機能が落ちると、雨水や湿気が壁の内部に浸入します。
そうなった場合に影響を受けるのが、壁内に施工されている断熱材です。
断熱材が水分を含むと性能が低下し、室外の暑さ・寒さを遮る力が弱まります。
結果的に冷暖房効率が悪くなり、電気代やガス代などの光熱費が増える原因となります。
カビ・コケ・シロアリなどが発生する
外壁の内部に湿気がこもると、カビやコケが繁殖しやすい環境になります。
さらに、水分を含んだ木部はシロアリを引き寄せ、柱や土台の強度を低下させる原因になります。
カビなどの影響は見た目の悪化にとどまらず、健康被害が生じる恐れもあるため注意が必要です。
修繕費が高額化し資産価値も下がる
外壁の劣化を放置すると、本来なら塗装だけで済んだ部分が張り替え工事に発展するなど、修繕内容が大きくなります。
工事の範囲が広がるほど費用や工期も増え、家計への負担が大きくなるのが現実です。
メンテナンスを怠ることで住宅としての評価が下がり、資産価値の低下にもつながります。
外壁塗装をしてないと現れる劣化のサイン
外壁の劣化は、ある日突然進むものではなく、少しずつ症状として現れてきます。
わかりやすいサインは、色あせやくすみ、雨だれ跡といった外観の変化です。
外壁を手で触ると白い粉がつく「チョーキング現象」や、細かなひび割れ・塗膜の剥がれが見られた場合も要注意です。
目地のシーリングが痩せたり、隙間ができていたりする場合も、すでに防水性能が低下している可能性があります。
さらに、北面や日陰にコケやカビが増え、雨の後に乾きが遅くなってきたら、内部に湿気がこもっているサインです。
こうした症状が見られたら、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。
外壁塗装をする際の費用相場
一般的な外壁塗装の費用は、建物の大きさや塗料の種類によって異なります。
目安として、30坪前後の住宅では以下のような価格帯が多く見られます。
・外壁と屋根の同時塗装:約110〜160万円
・外壁のみの塗装:70〜110万円
・屋根のみの塗装:60〜80万円
また、外壁と屋根をまとめて行う場合の費用内訳は次の通りです。
・足場の設置:20万円程度
・養生作業:5万円程度
・高圧洗浄:3万円程度
・下地処理:4万円程度
・塗装工事:40〜70万円
上記の金額以外に、シーリング補修や付帯部の塗装、消費税、諸経費などが加算されます。
費用は建物の劣化状態や使用する塗料のグレードによっても変動するため、あくまで目安として参考にしてください。
外壁塗装を20年してない場合に費用を抑えるためのポイント
「外壁塗装はお金がかかるから」と先延ばしにしてきた方も多いかもしれません。
確かに外壁塗装は決して安い工事ではありませんし、20年も経つと修繕箇所が増えて費用が膨らむこともあります。
限られた予算の中でムダな出費を抑えつつ、必要な部分にしっかり投資することが大切です。
ここでは、賢く費用を抑えるための3つのポイントを紹介します。
まずは専門業者の外壁診断を受ける
最初に、専門業者による現地調査で劣化箇所を丁寧にチェックしてもらい、写真や報告書で現状を確認しましょう。
劣化状況がわかったら、劣化の原因と補修の優先度を整理することで、不要な工事を避けやすくなります。
正確な診断があれば必要な施工範囲と費用計画を具体化できます。
専門家の診断結果があれば、どこまで手を入れるかの相談もスムーズです。
助成金・補助金・リフォームローンの活用
自治体によっては、住宅リフォームに対して補助金や助成金が出る場合があります。
特に、省エネ効果のある塗料や遮熱塗料を選ぶと、採択されやすくなるケースもあるということを覚えておいてください。
リフォームローンを活用するという選択肢も検討しましょう。
ローンの活用ができれば、手元の資金を減らさずに計画的な支払いが可能です。
地元密着の自社施工業者を選ぶ
下請けを使わない自社施工の業者であれば、中間マージンと呼ばれる余計な手数料が発生しません。
現場が近い地域密着型の業者なら、施工中の対応やアフターケアも迅速に行ってもらえます。
地域での評判や口コミも確認しながら、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
外壁塗装を20年してない人は今すぐ業者に外壁診断を依頼しよう
外壁を20年間放置していると、防水機能の低下や内部腐食など、見えない部分で深刻な劣化が進んでいる可能性があります。
そのままにしておくと、修繕費が膨らむだけではなく、家全体の寿命や資産価値にも大きな影響を及ぼしかねません。
まずは、信頼できる専門業者に外壁診断を依頼し、現在の状態を正確に把握することが第一歩です。
早めの点検と適切なメンテナンスで、余計な出費を防ぎながら、これから先も安心して暮らせる住まいを守りましょう。





















